キャリアアップするための仕事に対する考え方

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キャリアアップするための仕事に対する考え方

先ず、仕事の中でキャリアアップをするには、キャリアアップの意味をよく理解しなければなりません。
キャリアアップとは、単に昇進・昇格することではありません。
昇進・昇格というのは、キャリアアップをした上でついてくるものです。

キャリアアップとは…仕事のスキルや専門性を磨き、市場価値を高めること

つまり、市場価値を高めることを仕事の中で具現化しなければなりません。

仕事を通じてキャリアアップしていくには、市場の価値をどのように高めるかを考えましょう。
市場価値を簡単に訳すと、自分にしかできないことや、希少性が高いことを指します。
自分にしかできないことや希少性が高いことにより、報酬が高まる仕組みなのです。

考えてみてください。

ホームラン打てますか?
160キロの球投げられますか?

これが専門性を指し、組織に貢献できるスキルだからこそ高い報酬を得られるのです。

では、キャリアアップをしていくための仕事との向き合い方を考えていきましょう。

キャリアアップできる人はやっている『キャリアデザイン』

未来像を持ててますか?
未来に対する考え無くしてキャリアアップは存在しません。
何から考えれば良いのか解説していきます。

現状把握

あなたは何ができて、組織に対してどのような影響を与えることができますか?
なかなか、答えるのが難しい質問だと思います。
キャリアアップをしていくためには、なりたい姿に対して現状との差分(ギャップ)を理解していくことが必要です。
簡単に、現状を3だとして、なりたい姿が5だと仮定したとき、5−3=2を埋めていく必要があります。
だからこそ、現状がどの位置にあるのか把握しなければなりません。

現状の立ち位置をどう理解するのかというと、客観的な評価である査定評価や成績からおよその立ち位置を把握しましょう。

未来志向

あなたは将来仕事を通じて何をしたいですか?
力を発揮するには自分がやりたいことをやることも必要ですが、キャリアアップするためには会社や社会に貢献していかなければなりません。
周囲に認められて初めてキャリアアップできるのです。
そのため、自身の将来像を決めるときには、会社や社会に対して自分がどうありたいのか考えることが重要です。
いくつか職種別の将来像例を紹介します。
あくまで考え方の例ですので、参考にしてください。

〈例:現在経理3年目〉
過去会計業務(経理)のみならず、会社を大きくしていくための未来会計(財務)を学び、会社を大きくする一員になる。

〈例:現在人事5年目〉
採用や教育を通じて、組織を形成する一役を担う。

〈例:現在販売職2年目〉
ユーザーの声を聞き、将来はこだわりの商品を取り揃えるバイヤーになる。

このように目前の目標ではなく、将来の自分がどうなっていたいかを考えましょう。
その目標を立てたところから、将来像に対して今の自分に足りないスキルを身につけていきます。

さらに、その将来像は今の会社で実現可能なものなのかよく考えましょう。
スキルを身につけたり将来像を具現化するための方法として、転職は一つの手段です。

キャリアアップできる人の思考

5W1Hという言葉を聞いたことがあると思います。
5W1Hは、ビジネス上でもコミュニケーションを円滑にする枠組み(フレームワーク)です。

When…いつ
Where…どこで
Who…誰が
What…何を
Why…なぜ
How…どのように

このフレームワークは他者とのコミュニケーションを円滑にするだけでなく、自身のキャリアアップについて考える際にも役立ちます。
ただし、キャリアを考える際に重要なポイントがあります。

Why(なぜ)から考える

大抵の方は、What(何を)からの導入が多いです。
何をやりたいか?から考えてしまいがちですよね。
ただ、これでは「目的」がない状態になります。

人は目的があることで頑張ることが出来る生き物です。
そのために、Why(なぜ)を設定することが大切なのです。
また、Why(なぜ)を決める場合「利己的」な目的でなく、「利他的」な目的であることが重要です。

利己的 → 自分のために
利他的 → 誰かのために

理由は、「やりがい」を創出するからです。

人は、他者や社会に貢献できているという実感を得ることで「やりがい」を感じやすい性質があります。
他者や社会に貢献できるような仕事をしていくと、人や会社から頼られることが増えてきます。
結果、自身の市場価値を高めることに繋がってきます。
他人にはできない領域での仕事ができるようになってきているということは、キャリアアップしているということです。

だからこそWhy(なぜ)を軸足にし、利他的な目的を持ち、人や社会に貢献していく必要があるのです。
過去の偉大なる経営者は皆、この利他の心を中心にWhy(なぜ)を追求しているのです。

キャリアアップのための経験学習サイクル

なりたい姿の設定や5W1Hを変換させたフレームワークから、具体的に目標に向かって必要な経験やスキルが見えてきたと思います。
あとは経験を積み重ねてスキルに変換するのみです。

ただ単に経験するだけではスキルには変わってきません。
ここで重要になってくるのは、経験を経てどのようなサイクルで自身のスキルになってくるのかを把握することです。
大きく4つのステップが存在します。

1.具体的経験
2.内省的観察
3.抽象的概念化
4.能動的実験

振り返り、教訓を導き、実践することで人は学び、成長します。

先ずは、現在が経験サイクル上のどの位置にいるかを理解し、今するべきことを明確にしてスキルに変えていきましょう。
では、4つのステップを詳しく解説していきます。

具体的経験

先ずは行動です。
つまり、経験をしにいくことが大切です。
この1歩目を躊躇してしまったり、なんとなく動けなかったりする方も多いと思います。
ただ、行動なくして結果は変わりません。
挑戦しなかったことが1番の後悔になります。
なりたい姿を掲げて、自己実現のために行動しましょう。

内省的観察

シンプルな言葉でいうと、振り返りです。
客観的な目線から、自身の行動がどうだったか考えてみましょう。
トレーニングとして、日々の仕事の中から振り返りをしてみてください。

・こうしておいた方がより効率が高まっていただろうな…
・伝えるにあたり、もっと相手目線が必要であったな…

など、日々の中でも振り返りできることは沢山あります。
より良くするための知恵を出していく癖をつけていきましょう。

抽象的概念化

経験から得たものを整理し、自分なりの教訓を作っていくこと(概念化)が必要です。
他の事象にも応用できる、抽象的な教訓があると何事にも対応しやすくなります。
考え方に一貫性を持つことで、他者からの信頼も得やすくなりますね。

能動的実験

ここまでで経験を振り返り、教訓としてきました。
最後に、新たな状況に対して教訓を適応し、実験します。
つまり、得た教訓が正しかったのかを検証します。
色々な事象に教訓を当てはめていくと、教訓にも修正点が見つかるはずです。
こうして、教訓をブラッシュアップしていきます。

ここで得た教訓は、市場価値を高める大きな糧になります。

あとは、どれだけスピード感を持って行動できるかです。

このように、「経験学習サイクル」から得られるものを構造的に理解することで、経験することへの価値を見出しやすくなるのではないかと思います。

〈補足〉
よく似たものでPDCAサイクルが存在しますが、このサイクルは「改善」を目的としたものであり、似て非なるものです。

まとめ

キャリアアップしていける方の仕事との向き合い方は下記です。

・現状を理解する
・なりたい姿を明確にする
・なりたい姿を目的から考える
・経験から教訓を創出する

といった凄くシンプルなものです。
ただ、このシンプルなことが出来る人と出来ない人が存在するのです。

自身の市場価値を高めている方が特別な才能や技術を持っている訳ではありません。
結論、未来に向かって行動できるか・できないかです。
特別なことは何もないのです。

「未来のために、今動こう。」

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この記事を書いた人

人事責任者として、採用・育成・労務・人事制度設計など幅広く人事業務に従事しています。中でも採用を得意としており、採用計画立案〜オンボーディングまで一気通貫としたストーリー性のある採用設計を行います。また、数千名単位の面接を行なってきた経験から、候補者が面接でおさえるポイントを面接官の目線からお伝えいたします。転職活動及び就職活動での皆様のお力になれるような記事を書いていきます。

広域な人事業務に従事してきた経験から、現役の人事担当者様にもご参考になるような、生きた情報提供も行なっていきます。共に人的資源の最大化に向けて尽力していきましょう。

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